環境制御ライブラリ
モデロンの環境制御ライブラリ (Environmental Control Library) は飛行機の環境制御システムについての分析と設計のためのModelicaライブラリです。エネルギー消費や乗客・乗務員に快適なレベルの温度管理を設計・研究するためのものです。
湿度や温度など取り巻く環境の大きな変化に依存した性能を考えます。環境制御ライブラリによって提供されるモデルは、これらの効果を第一原理と双方向流れによって解くことができます。
環境制御ライブラリは、ヨーロッパの機体製造業者とモデロンが長年の間協力して開発してきたものです。現在では、この分野でも産業連携を行うことができます。
このライブラリは大規模複合システムに適しており、ロバストな数値計算を効率的に行うことができます。部品モデルとして、熱交換器、コンプレッサー、タービン、排出器、ジェットポンプ、水セパレーター、バルブ、客室、パイプなどがあります。

空調性能評価。
エンジンからのブリード空気は、一次熱交換器に導かれ、周囲のラム空気で冷却される。空気は圧縮され、主熱交換器または副熱交換器でさらに冷却される。高圧水分離ループは自由水分の抽出を可能にします。
利点
- お客様定義のシステムアーキテクチャを実現可能な柔軟な構成による効率的にモデル管理
- リアルタイムの高性能モデルによるHardware-In-the-Loop (HIL) への応用
- 陸上とフライト中の操作のあらゆるモードの分析のための二方向流れをフルサポート
- 湿気のある空気を効率的にモデル化することにより大規模システムのロバスト性と高速シミュレーションが可能
- システムの挙動を直観的に理解するためにシミュレーション結果をオンラインで可視化
- 適正な複雑さの水準で忠実度高く構成でき、より早くシミュレーション可能なモデル
適用事例
環境制御ライブラリは、業界ではシステム性能評価と制御システム設計において成功裏に使用されています。
このモデルを使用して、結果として得られるシステムが空調およびすべての航空機の熱負荷への補助冷却に対し、どのように空気をロバストに供給するかを検証します。適用事例は以下の通りです。
- 抽気あり/無しのアーキテクチャの設計と評価
- 制御システム検証
- 機体全体の熱管理
- クリティカルな成分の検証-高圧除湿ループでの十分な水分除去を検証
リソース
Apr 20, 2020 | 2020.1 Release Notes – Environmental Control Library 3.9 Oct 17, 2019 | 2019.2 Release Notes – Environmental Control Library 3.7 May 10, 2019 | 2019.1 Release Notes – Environmental Control Library 3.6 Jun 10, 2017 | Environmental Control Library May 23, 2018 | Environmental Control Library – Overview View All ResourcesFeature News & Blog
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