地域暖房

地域暖房システムは数種類の異なるタイプの生産ユニットから構成されることがあります。その中には、電気と熱を生産するものも含まれます。それらのユニットでは異なる燃料が利用され、スタートアップとシャットダウンの時間や、全体的な経済効率も異なります。

ネットワーク上の全てのパワーユニットが最適なスケジュールで運転操作され、熱需要が満たされると同時にプラントの効率と利益が最大になるような計画問題のソリューションについて、モデロンは経験があります。

ネットワークとパワーユニットのあらゆる重要な特徴と設定を考慮しながらネットワークが Modelica モデルで記述されます。熱供給プラントと電力プラントの複合システムについて、さまざまな負荷がかかったときの振る舞いを捉えることができます。

遅延、熱損失、ネットワーク上の貯蔵施設におけるエネルギー貯蔵などの物理的な現象がモデルに取り込まれています。

利点

  • 地域暖房ネットワークの操作コスト削減が実証されたメソッド
  • 電気や熱の生産施設をネットワークに統合
  • 実際の制御開発のためのツールと専門知識を提供

地域暖房システムの生産計画

ストックホルムの近くにある都市ウプサラでの熱供給システムについて、モデル最適化を行った事例が挙げられます。Vattenfall 、SICS Swedish ICT の情報が以下のプレゼンテーションの中にあります。

(Vattenfall : スウェーデンのストックホルムに本社を置く大手電力会社、SICS Swedish : ICT 応用情報とコミュニケーション・テクノロジーの研究所)

手法

問題を二段階に分けて考えます :

  •  Unit Commitment Problem (UCP) 離散時間モデルを基礎とし、標準的な線形計画法を利用して、プラントのオン・オフの最適化を探索します。
  • Economic Dispatch Problem (EDP) 連続時間で表現された物理ベースの Modelica モデルを使い、流量や圧力を最適化します。ここでは、関連した物理量や信号が連続変数として扱われます。

UCP は Pyomo と Gurobi にてコード化され解きます。 一方、 EDP は OPTIMICA Compiler Toolkitにて解きます。

結果

ネットワークでの経済性を考慮した生産計画を実行したときの結果が示されます。多くのケースでは、物質的な流量を多く、温度の供給は抑えておくという結果になりました。

また、ポンプのキャパシティー、圧力の限界などの制限やパイプと熱貯蔵施設での遅延が取り込まれ、現実のプラントの制限を示すものとなります。

さらに重要なことは、ネットワーク構造とエネルギー貯蔵ユニットを効率的に用いることで、生産ピークを減らすことができるということが最適化によって明確になることです。

  1. Runvik, H., et al., Production Planning for Distributed District Heating Networks with JModelica.org, Proceedings of the 11th International Modelica Conference, September 21-23, 2015, Versailles, France, pp. 217-224.
  2. Rantzer, J., Robust Production Planning for District Heating Networks, MSc Thesis, Lund University, 2015
  3. Larsson, H., District Heating Network Models for Production Planning, MSc Thesis, Lund University, 2015